話題のテレワーク。自宅で仕事が可能、通勤時間がかからない、災害時のリスク低減。
良い点はたくさんありますが、それを可能とするITは年を追うごとに充実していきます。
問題は、技術ではなく人間側にありそうです。
OUR THOUGHT
テレワークは、IT機器を使って遠隔で業務を行う事で、英語ではtelecommutingと表現されます。最近ではリモートワークと呼ばれることもあります。
通常のデスクワークの場合、現代ではPCを使って書類の処理を行い、Eメールや電話を使って社内外とやり取りを行い、必要に応じて会議を行い社内外との意思統一を行います。
これらを現在使っているかぎり、テレワークに完全に移行してしまうことは、技術的には不可能ではありません。インターネットが社会的インフラとして機能している環境においては、十分に活用することができます。
テレワークが物理的に不可能な業種(対面販売、接客業、工事関連など)でなければ、すべてがテレワーク可能とも言えます。
PCを買い、インターネット環境を整備すれば、働く人の側のインフラの準備は完了です。
Eメールなどは昔から存在しましたが、現在はクラウド上のサービスを使うことにより、ファイル共有、動画付きの電話会議などは、何の問題もなく行えます。
事実、これらの技術を活用して、海外や国内遠隔地との業務をこなしているのであれば、接続する場所がオフィス内ではなく自宅になっただけに過ぎません。
それでは、技術的には本当に問題ないのでしょうか?
一番の議論となるのが、情報セキュリティの観点から見ると、テレワークは大丈夫なのか?という問題です。
通常のオフィスの場合、社外とのインターネット接続ではサーバなどを中継し、外部から不正に侵入されない各種対策が施されています。これを自宅から安全にオフィスのサーバに接続するためには、VPN(Virtual Private Network:仮想専用線)という技術を使います。
インターネット上を通るトンネルにも例えられるVPN自体が破られることは、暗号化などの技術が施されているためにとても難しい事とされています。
コンピュータウイルスなどへのリスクは、実は感染経路を考えれば、オフィスと自宅では同程度のリスクと言ってもいいかもしれません。
メールに添付されたファイルやリンクにより感染するというケースが最も多いのですが、これはPCの上だけの問題となるので、「アンチウイルスソフトを入れる」「ユーザ自身が気を付ける」ことで充分に防ぐことができます。
「ユーザ自身が気を付ける」……?
そうです。業種にもよりますが、PCを使っている業種の場合は、技術的にはテレワークはすぐにでも可能なのです。
テレワークができない理由には、その環境のしくみにあることが多いのです。
「オフィスに来ないのに仕事しているとは認められない」という考え方は、確かに一理あります。どのようにして人事部門が自社の社員を評定するのか、という点にも深くかかわってくるからです。
しかしこれは、「同じ仕事量をこなしているのに、残業時間が多いほうが評価される。理由はタイムカードで目に見えるから」という概念と同じで、本質的に見ればナンセンスです。同じ仕事量を短い時間でこなしている社員が評価されない土壌であれば、それは何をやっても無駄なのです。
社員を評定する立場としては、中間管理職や役員、社長などのマネージメントレベルに理解が無いと、この「時間による評価」「オフィスにいるかいないかで評価」という仕組みが強固なものとして通ってしまいます。
これでは、テレワークは技術的に可能でも、制度的には全く不可能です。
働くほうの意識にも必要な部分があります。海外企業の日本支社では、例えば「週に1日は必ずテレワークをしなくてはならない」と、テレワークを「強制」している企業もたくさんあります。こうなると、自宅における魅力的な誘惑(テレビやネット、ゲーム、自宅のペットたちと遊ぶなど)に打ち勝つことができる精神力が必要となります。気持ちの切り替えが必要、と言い換えてもいいかもしれません。
いずれにしろ、テレワークそのものは技術的には可能であり、それを導入するか否かは、働く人、それを管理する管理職、技術に投資する経営層、有能な人事部門、そのすべてにおいてパラダイムシフト(当然と考えられていたことが劇的に変わること)が必要になります。これには、「ちょっとした勇気」が必要になります。
メガリスITアライアンスでは、これまでわたしたちが行ってきたテレワーク導入支援の経験と豊富な知識をフルに活用し、テレワークが可能なのかという根本的な測定から始まり、実際に始める場合のIT機器と適切な業者の選定、社員教育、組織改革、SWOT分析(強み、弱み、機会、脅威の4つの分野から分析を行う経営戦略)なども含め、一括したテレワーク導入のコンサルティングを提供し、「ちょっとした勇気」の後押しを行っています。
テレワークを実際に導入する、しないにかからわず、先進的な福利厚生の取り組みを行っている企業は、概して従業員の印象も良いものになります。 そして、労働人口が減少する中で、優秀な人材は企業や組織を驚くほど研究しています。その研究材料の一つに、テレワークは必ず挙げられます。オフィスに来ないのに仕事しているとは認められない」という考え方は、確かに一理あります。どのようにして人事部門が自社の社員を評定するのか、という点にも深くかかわってくるからです。
テレワークの導入は、労使どちらの側にもメリットはあると言えます。
それは、優秀な人材を募集する際に必ず大きな力となります。働く側から見ても、適切なライフワークバランスを考えられる環境は、人間らしい人生を送るためには魅力的に見えます。
誰にとっても良い労働環境を整備し、競争力を取り戻す。テレワークは、大きな転換点になることでしょう。
OUR COMMITMENT
テレワークは、様々な社会問題に対抗しうる有効手段です。メガリスITアライアンスでは積極的にお勧めしています。
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